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さよならピーターパン / 坂野杏梨(1)、残酷すぎる大人社会と戦う子どもたちディストピアなSF

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さよならピーターパン(1) (ヤングマガジンコミックス)

大人のいない「少年圏」という場所で、学んで成長する子どもたち。卒業することで「大人社会」に行けると教えられており、ぞつ行式の前日、成績が発表される日から物語が始まります。

1話で絶望の底に叩き落とす系のマンガはよくありますが、その1話の描かれ方が秀逸で、面白さに引き込まれました。

1巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

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  1. 公正で公平な教育を効率的に受けるために造られたと言われる「少年圏」という島で卒業を迎えた子どもたち。成績に見合った進路が与えられると言われていましたが、卒業式の日に世界の屋根が開いて巨大な手に生徒たちが握りつぶされます。

  2. その場から逃げ出した主人公のシズとマチは、巨大な手が大人のもので、自分たちの世界が箱庭だったことを知ります。胎児のときに小型化されて箱庭の少年圏で育ち、優秀な成績を持っていた人間だけが本来のサイズに戻されるという絶望的な管理社会でした。

  3. 実験室の中で処分されそうになったシズとマチを救い出したは、ピーターパンと呼ばれる人型ロボットでした。操縦するのは、自分たちと同じ子どもで、大人社会と戦うレジスタンスとして行動していました。

  4. ピーターパンを擁する子どもたちの集団ネバーランドに合流しますが、マチの首に追跡機が取り付けられており、居場所を特定した大人たちの襲撃が開始されます。

大人視点で見ると、成績優秀で人格的にも問題ない人だけで構成される社会で犯罪もなく平和なのに、子どもたちがテロリストになってそれを脅かしているというのが面白いですね。1話が衝撃でしたが、わざわざ子どもたちを手で握りつぶして、逃げる隙を与えていたりといった荒い描写もあります。サイズが小さいと、身体能力にも影響を与えそうですが、そこまで突っ込むのはヤボかな。

さよならピーターパン(1) (ヤングマガジンコミックス)

さよならピーターパン(1) (ヤングマガジンコミックス)

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