ラストイニング(43)、あらすじと感想

準決勝、大阪代表の難波南洋との試合。試合開始のサイレンと同時にホームランをうたれるという展開もありましたが、3対2になってから投手戦となりました。

日高は連戦の疲れで、思うところに投げられていませんが、八潮の好リードや藤村への対抗心で0点に抑えます。8回表、ツーアウトランナー1・3塁で、投手としてだけでなく打者としても一流の藤村というピンチを迎えたところからです。

43巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

ファールと見逃しでツーナッシングと追い込むも、そこから投げる球がありません。ボール球を振らせたいところですが、藤村は振りません。ツーツーとなった所で、最後は渾身のストレートを投げ込みますが、スリーランを被弾。6対2。諦めムードが漂いますが、引き締めたのはキャプテン滑川。後続を0点で抑えます。

4点差を追いますが、3者凡退で攻撃を終えます。

9回表の難波南洋の攻撃、プロ顔負けの好守備で0点に抑えます。高校野球で二遊間でグラブトスなんて、ほぼ見る機会は無いですね。

9回裏、代打の栗橋からです。相手は思い出代打として、舐めてかかってきますが初球甘い球でカウントを取りに来ると読んでいた栗橋、レフト前ヒットで出塁。続く日高、プライドを捨ててバットを短く持ちます。低めの球に狙いを絞り、ショートゴロで一塁へヘッドスライディング。判定はセーフ。ノーアウト一塁二塁でバッターは4番大宮。指示通り大きいのを狙わず、低めの球を強く叩いてセンター前ヒット。1点返してなおもノーアウト一塁二塁。

5番の川口は、送りバントの構えからライト方向への大飛球。アウトになりますが、タッチアップでランナーは進塁して一塁三塁。

この場面でなんと、鈍足の大宮が盗塁を試みます。藤村が完全にランナーを見ていなかったためです。盗塁成功して二塁三塁。滑川は三振ですが、キャッチャーが後逸。なんと振り逃げで1点追加してワンナウト一塁三塁。さきほどの盗塁がなければ、振り逃げも成立しませんでした。力でねじ伏せることだけを考えていた藤村ですが、頭を冷やして見逃し三振狙いからシンプルに押さえることに切り替えてきます。上福岡が2ストライクと追い込まれた所で、43巻は終わり。

ちなみにこのラストイニング、44巻で完結です。つまり決勝戦はありません。