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探偵部への挑戦状 放課後はミステリーとともに2 / 東川篤哉、エアコンとしてもミステリとしても霧ヶ峰の宿敵が登場

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探偵部への挑戦状 - 放課後はミステリーとともに2

鯉ヶ窪学園を舞台にした霧ヶ峰涼シリーズの第2弾。

男みたいなエアコンみたいな名前の女子高生2年の霧ヶ峰涼が主人公の学園ミステリー。探偵部の副部長として、難事件?を次々に解決していきます。ドラマ化もされており、川口春奈さんが主人公を演じました。

怪事件は起こりますが、殺人が起こることはなく平和に解決されます。ミステリーと呼ぶにはあまりにも突飛な現象を相手にしたりすることも。この第2弾では、第1弾でまったく出て来なかった探偵部の部長達も登場します。さらにエアコンとしてのライバルも。

あらすじと感想(ネタバレ注意)

霧ヶ峰涼と渡り廊下の怪人

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1F渡り廊下で倒れているところを発見された陸上部キャプテンの足立。その日は雨が振っており、倒れている現場には発見した男子生徒3人以外の足あとはありませんでした。何か角材のようなもので頭を殴打された様子。被害者の足あともなかったことから、被害者自身は雨が振る前からそこで待っていたと思われます。凶器もなく、足あとも残されていないという事件。

犯人と言えるかどうかわかりませんが、発見者の3人が口裏をあわせて自分たちの事故を隠そうとしていました。体育祭に向けて騎馬戦の練習をしていたところ、騎乗役の足立が雨樋の角に頭をぶつけて落ちてしまった表紙に床に頭をぶつけて気絶してしまったというわけ。3人はとっさに、足立の足あとが残っていないのをいいことに、足立が最初からそこに倒れていたことにしたのでした。

霧ヶ峰涼と瓢箪池の怪事件

女たらしのイケメン学生大島敦史が学校にある瓢箪池で襲われる事件が発生。探偵部の面々は、犯人の顔こそ見えませんが遠方から女子学生が棍棒のようなもので大島を殴りつけるところを見ていました。殴られた大島は池にドボン。助けて保健室に行くと、大島の傷は殴られたものではなく切り傷でした。犯人が逃げていくところも目撃しており、両手を振って手ぶらだったことは間違いありません。

池を探すと凶器のカッターナイフが見つかります。しかし、犯人が使っていたのはどう見てももっと太くて大きいものでした。凶器に何らかの細工が施されていたと推理。折しも学園祭の最中という事で、凶器は綿菓子にくるまれたカッターナイフであることが判明。

真犯人の中園は、気象観測部で大島に恨みを持つ女子生徒に罪を着せるために、凶器を目に見える形で残しておくつもりでしたが、手違いで池に落としてしまっていました。さりげなく、凶器が綿菓子であったことを示唆してしまったことから犯人であることが明らかに。

霧ヶ峰涼への挑戦

学園祭2日目。ミスコンと称して屋上に呼び出された霧ヶ峰は、「大金(おおがね、ダイキンではない)うるる」という女子生徒に勝負を挑まれます。ミスコンはミステリ・コンテストのこと。うるるは、ミステリ研究会に所属しており、探偵部に勝負を挑んできたというわけ。

指示されて屋上から校舎を見ていると、痴話げんかのもつれか、教室内で言い争う男子と女子の姿が見えました。女子生徒が光る何かを持ちだして男子生徒を刺したかのように見えます。その教室に向かうと、ドアが開きません。無理やり開けるとテープで目張りされた密室でした。中には赤絵の具で「死んでる」と書かれた生徒。部屋には、この謎が解けるかと言い放つうるる。聴きこみを開始すると、おあつらえ向けにミステリ研究会の生徒たちが「正直に」台本通り証言をします。誰も出て行っていないし、入っていってもないということから探偵部の知能石崎先生は真相に至ります。

密室の中には犯人が潜んでいました。もちろん霧ヶ峰は、その可能性を考えて部屋の中を調べましたが、怪しい人物はいませんでした。実は、部屋の中には犯人が最初から隠れていて、霧ヶ峰の前に姿を表しても霧ヶ峰が気づいていなかっただけ。犯人はうるるの双子さらら。同じ姿であることを利用したトリック。

霧ヶ峰涼と十二月のUFO

つううが黒にある教会の庭で神父が意思で頭を殴られて倒れていました。神父の周りには他の人の足あとはなく、一緒に捜査を始めた池上先生はすわUFOかと色めき立ちます。教会の中にいたシスターは、なにか黒いものが庭から飛び立っていったとの証言も得られます。

真相は、神父がクリスマスツリーにしていたモミの木を引っこ抜こうとした時に転んだというもの。ではそのモミの木はというと、予め木を切り落とした神父が、そのまま棒状に立てていました。引っこ抜かれた木は、ありえないことに、隣人宅の楓の木に引っかかっていました。

霧ヶ峰涼と映画部の密室

霧ヶ峰が映画部の友人に借りたDVDを返しに行くと、友人は休みで同級生の加藤にDVDを渡します。その加藤に言いくるめられて、なんやかんやで撮影を手伝わされることに。大きな40インチテレビのある映画部を羨ましがる霧ヶ峰。途中忘れ物をしたという加藤を置いて、撮影場所に向かいます。

カメラのバッテリーが切れた所で、部員の佐伯が部室にバッテリーを取りに行って帰ってくると、「部室のテレビが亡くなっている」と言います。部室からは、霧ヶ峰たちが撮影場所に行く前にはあったテレビが忽然と消えていました。そして、焼却炉の近くで画面の破壊されたテレビが見つかります。聞き込みを開始しますが、テレビなんて大きな物を運んでいた生徒の目撃証言はなし。

ここでも石崎先生が、冴えた推理を見せます。テーブルクロスをめくると、そこにはテレビを模したかのような板が。テレビは最初から部室になく、霧ヶ峰が見たのはこの偽テレビ。犯人は加藤で、一旦部室に帰った時に偽テレビをテーブルにセットしていました。

動機は、テレビを壊して部活を休んだ星野をかばうため。壊した人がわかると、その人に弁償してもらうことになりますが、犯人がわからない状態で壊されれば、みんなで割り勘になると踏んで星野をかばうために反抗に及んでいました。

霧ヶ峰涼への二度目の挑戦

霧ヶ峰が、探偵部の赤坂ととある空き家を訪れてコーヒーを飲むと、突如眠くなってしまい、目覚めると午後6時と3時間が経過していました。赤坂の様子を見ると、「刺殺」と書かれたB5の紙が張られており微動だにしません。そこにこだまするうるるの笑い声。またも、ミステリ研究会からの挑戦。空き家は実は大金姉妹の別荘。

その日はおあつらえ向けに雪が振っており、空き家にはうるるが自転車に乗ってきた後以外は何も残っていません。目撃者役のミステリ研究会員は、3時に「やられたー」という声を聞いていました。うるるまたはさららが犯人だと推理しますが、6時まで2人がゲーセンにいたという(目撃役による)証言が。その証言はあやふやで、3時のアリバイは確固としません。しかし、空き家に向かう後は自転車のものだけ。ゲーセンと空き家を往復した形跡はなし。

トリックは、霧ヶ峰が怪しいかばんを開けたことで推理するまでもなく明らかになります。そこから出てきたのは一輪車。うるるとさららの2人がかりの犯行で、3時にさららが赤坂を「殺害」するために一輪車できた後、うるるが6時に一輪車でそのシュプールをなぞって空き家に来た後、しれっと倉庫から自転車を軒先に出していました。

霧ヶ峰涼とお礼参りの謎

鯉ヶ窪学園におけるお礼参りとは、卒業する生徒による先生への日頃の恨みつらみの発奮。その犠牲者となったのは、強面の体育教師柴田先生。学校にある半月池に呼び出された先生が、またも棍棒のようなもので殴られ、池にドボン。犯人は逃亡します。怪しい生徒はいましたが、犯人とは断定できません。なぜなら凶器が見つからなかったから。

何か太くて大きいもので殴ったのは間違いありませんが、池からはそれらしいものが見つからず。実は、池にいた大きな鯉が凶器でした。明らかに半月池に似合わない大きな鯉。瓢箪池から持ち出されたものです。犯人は前日に瓢箪池で、テニスボールをひろおうとしていた(ふりをして鯉を捕まえようとしていた)武田先輩。

探偵部の多摩川部長と八橋先輩は卒業していくとあって、このシリーズはこれで完結でしょうか。副部長の霧ヶ峰がツギの部長に抜擢されるかと思いきや、赤坂とのじゃんけんで次の部長を決めることに。

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