「ぼくは麻理のなか」は、コンビニで働く女子高生の麻理に恋をした引き篭もりの大学生が、その女子高生自身になってしまうというマンガ。
自分の好きな麻理が気持ち悪い引き篭もりの功にいかがわしいことをしていると知ってしまった依が大きなショックを受けます。学校に来なかった依は行方不明になり、心当たりのある場所を探しまわる麻理。歩道橋の上で虚ろな表情になっている依を見つけます。
7巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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歩道橋の上にいる依を見つけた麻里は、階段を上って依のもとに。依は麻里を拒絶しようとしますが、結局2人で依の家に向かいます。出迎えた姉の茉里は、依のことを叱りますが、涙を流して謝った依を見て抱きしめます。そのときのなんとも嬉しそうな依の顔。
相変わらず麻里の記憶については、なんともいえず功の意識のままで一人称も「ぼく」なんですが、依はやはり麻里の中に麻里自身の記憶があると考えている様子。
麻里と依が2人で遊園地に行き、写真にもあった観覧車に乗ったところで、6巻に出てきた麻里のことをふみこと呼ぶ女性の記憶がフラッシュバックします。ここからの流れるような記憶のフラッシュバックで、麻里自身が、そして麻里の家族が抱えていた問題が明らかになります。
麻里を遊園地に連れ出してふみこと呼んでいた女性は麻里の祖母。
父親のなんともいえない表情が出てきた次のシーンで、母親から父親への罵倒の言葉が飛びます。母親は麻里の父方の祖母を異常なまでに嫌っていました。「ふみこ」という名前を付けたのも祖母。
その後、恐ろしい形相で麻里の手を引いて歩くシーン。
祖母のお葬式のシーンも出てきて、すでに亡くなっていることもわかります。
その後、母親は「ふみこ」という祖母が付けた名前を捨てさせて「麻里」と呼びかけています。「私ふみこだよ」と答える麻里に、「麻里」と呼び続ける母親。
麻里の家に帰ってきて、母親に名前を呼ばれたときに嘔吐してしまう麻里。その後、学校で1人でいる依のシーンが出てきて、麻里が家で一言もしゃべれない状態に陥ってしまったことが明らかになります。全然わかりませんでしたが、この母親が麻里の心を殺していたんですね。6巻に出てきた何とも言えない表情の訳はこれでしたか。心に問題を抱えていた麻里が功の意識を自分の中に取り込んだ、という解釈でいいのかな。
完全に蚊帳の外になっていた功はというと、髪を切って働きだそうとしていますね。そろそろ終局に向かいそうな気配がします。
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