イムリとカーマの戦いを描く三宅乱丈先生の壮大なSF。
これまでのあらすじ
覚醒者となったミューバがカーマを率いて、主人公で双子の片割れデュルクを追い詰めていきます。デュルクを何としても殺したいミューバでしたが、ザムリル大陸のイコル区で反乱がおこったという連絡を受けて、そちらに向かうことを余儀なくされます。
イマクは、喉をつぶされて話せませんが、彩輪をイコルたちに伝えました。イマクを信じたイコル達の間で爆発的に広がっていく彩輪。「促迫」まで使え、「命令」彩輪の作り方まで知っているイマクは、イコルたちの反乱を指揮。イマクは「光のイコル」として祭り上げられます。
戦いのさなか、少しずつ様子がおかしくなっていくニコ。皆をカーマから守るために始めた戦いなのに、ニコの大切な人だけが次々に亡くなっていきました。アンゾ、ニニ、ガナーの名まえをつぶやくニコ。
20巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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デュルクがカーマから逃げてきたときに使った飛行船を発見し、他の船から燃料を移して、イムリたちが集まっている夢見の岩山に向かうことになります。
イコルの反乱鎮圧に動き出すミューバたち
ミューバたちは、映像を見てザムリル大陸で起こっていた反乱が、彩輪を使うイコルによるものであることを確認します。ミューバたちとその映像を見て、ヴィテジは自分がイマクを逃がしたことが原因であることを確信。
ミューバは、呪師たちにイコルの反乱を鎮圧するよう命じますが、呪師たちは及び腰。カーマの力ではイコルに「促拍」が負けるとあって、おびえた様子を見せる呪師たちにいら立つミューバ。「命令」がありますが、戦いの経験などない呪師たちですからね。
ミューバはデュガロに促拍をかけて、賢者(タムニャド)に呪師たちを鼓舞させます。デュガロに促拍をかける前に、絶望的な殺し文句を口にするミューバ。デュガロは自分のやったことがそのまま跳ね返ってきます。
「タムニャドなんてこの戦争が終わったらすぐに殺してやる」
「賢者のお子が産まれたら僕の子として育ててやるよ」「僕に都合がいいように育ててやるんだ」「術なんか使わなくても僕の思い通りに動くように」「あんたが僕にそうしたようにね」
やる気になった呪師たちは、イコルたちに次々に「命令」をかけていきます。逃げ出そうとするイコルたちにも、容赦なく毒ガスや砲撃を浴びせていきます。しかし、イマクはすでに脱出済みでした。イマクにだけは生きていてもらわないと困るということで、イコルの反乱の途中で船に乗って脱出していました。
戦いの狂気にのまれていくイムリ
夢見の岩山にデュルクたちが到着すると、ニコはデュルクを皆の前に連れ出し、「伝説のイムリが現れた」「カーマからイムリを救う伝説のイムリだ!」と士気を高めます。1巻の冒頭と、母の記憶に出てきたシーンに近いですが、隣にはニコがいますね。
カーマを皆殺しにする、という喝采を皆が上げる中、チムリは食料をもりもり食べて次々に道具を生み出していきます。イムリの道具は、「創りのイムリ」から生み出されたということが明らかになっていますが、その創りのイムリになるためには、道具の「合」を宿すことが必要なんですよね。そもそも最初にどうやって道具が作られたのかが判明するのは物語の最後になりそうです。そのときには星が凍った理由も明らかになるんでしょう。
イムリたちは、蟲を使ってカーマの船を落としていきます。船に乗っていたドネークは捕虜としてとらえられます。むごい殺し方をしようとするニコですが、デュルクはドネークを生かしていれば役に立つと反対します。ドネークを生かす代わりに、侵犯術を教えろとニコはデュルクに迫ります。術を教えれば、イムリもカーマと同じ道に落ちてしまうと悩むデュルク。タイターは、「イムリの戦い方をするんだ」とニコの方針には反対します。
イムリに殺されていくイマク率いるイコル
イコルを引き連れてカーマの船で脱出していたイマクたち。船から降りたところでカーマと勘違いしたイムリに襲われます。
殺される同胞を前にして何かを考える様子を見せるイマク。デュルクがイムリに戦い方を教えたこと、自分たちをカーマと勘違いしていることを理解して、ここからどうすべきかを逡巡しているといった顔つき。
カーマ、イムリ、イコルがそれぞれ争いあう展開となるか、イムリとイコルが手を取り合う展開となるかまったくわかりませんね。カーマがどんどん劣勢になっているのは間違いありませんが、イムリも憎しみにとらわれて一気に瓦解しそうなもろさがあります。
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