「千年万年りんごの子」の田中相先生の最新作は、スポーツものでした。圧倒的な身体能力を持つ女子高生の武蔵が主人公。
弱冠14歳で身長180cm、スーパーバレー女子中学生として全中優勝を成し遂げた兼子武蔵は、インタビュアーにどの高校に進学するのかと聞かれて「兄のいる大仙高校」と答えます。凍り付く聴衆。「バレー辞めます」「部活なんて必死に続けても意味ないから」と言い放つ武蔵。
あらすじと感想(ネタバレ注意)
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圧倒的な身体能力でスパイクを決めて全中優勝を成し遂げた武蔵を覆っていたのは、孤独感の波でした。大仙高校に進学してバレーを辞めると宣言した武蔵。
7か月後、高校の入学式を迎えた武蔵。大仙高校に進学すると宣言したときに聴衆が凍り付いた理由は、体罰が問題になってバレーボール部が廃部寸前に追い込まれていたからでした。顧問はおらず、部員は4人とチームとしての体をなしていないバレー部は武蔵を勧誘します。
キャプテンの古賀律に持ち掛けられた勝負に敗れた武蔵は、バレー部に入部することになります。幼いころから武蔵の友達だった三好るなも初心者として入部することになり、6人で活動を始めます。
過去、大仙高校に何があったのか疑問を抱いた武蔵は、元バレー部顧問の川渡の家を訪れます。一度は追い返されますが、諦めず突入する武蔵。次に対戦するシード校龍朋高校が大仙に対して異常な執念を燃やしていたこと、律が新しい大仙高校バレー部での勝利にこだわっていたことが気になっていました。
律とるなも加わって川渡から話を聞く3人。大仙高校は強豪校たらしめていたのは、川渡の体罰も含めた凄まじい練習でした。毎年身体能力の異なる生徒が入ってくる中、勝ち続けるためには限界を超えるために必要な指導だったと語る川渡。その指導により、レシーバーとしての才能を開花させ優秀選手として表彰されるまでになった律と、自ら志願して大仙に来て次のエースと期待されるも暴力的な指導に心を壊した珠緒の姿がありました。
川渡の体罰を隠し持ったカメラで盗撮して公開した珠緒。一気に問題になり部は廃部寸前となります。お互い誰も口をききませんでしたが、動画を公開したのが誰なのかはわかっていました。
大仙高校バレー部に救いの手を差し伸べたのが、中堅だった龍朋高校。転校してのびのびバレーを続けてほしいと話す監督について行くことを決める珠緒ら部員たち。このとき、律たちとの亀裂が決定的になったんですね。
いわくが明らかになった大仙と龍朋の試合が始まります。武蔵の凄まじいスパイクで大仙が圧していたかに見えましたが、結果は龍朋の勝利でした。この試合までのお互いの努力を認め、わだかまりがとける律と珠緒。
この試合が目に留まったのか武蔵に、日本代表入りの声がかかります。大仙の6人で勝ちたいから、という理由で断る武蔵。どこまでも自分の道を貫きます。
最後の展開がちょっとドタバタと詰め込み気味だったような気がしますね。バレーの強豪校と切って離せない厳しい練習、強くなるためにどうすればいいかを模索する律の方が主人公っぽくて、武蔵はむしろ持って生まれた身体能力と言う才能ですべてをぶっ飛ばすジョーカーキャラでしたね。
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