ヤングエース連載の「僕だけがいない街」と同じく三部けい先生によるサスペンス。
リバイバルのような超常の能力は今回も登場し、双子で見た場面や感覚を共有する能力が出てきますが、伏線を広げる1巻にして早々にオフになりました。やはり能力モノにはしたくないんでしょう。
1巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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主人公は祖父母のもとで暮らす高校生の中條千里。5歳の頃両親を何者かに殺されて、双子の兄一登が行方不明になるという過去を持っていました。一登とは、見たものや痛みを共有できるという不思議な能力でつながっていた千里。児童養護施設で暮らし始めたある夜、一登が腕に「火」という形の傷の男に刺されて死ぬシーンを、一登の視界を通して見ます。
金のためなら手段を選ばない高校生になった千里は、同級生の板倉が3人組に襲われて塾の入塾料を奪われたという相談に乗り、13万を取り返して報酬として6万を受け取ります。しかし、襲った3人組も千里の仲間で、警察を通さないことで金だけを掠め取る手段にしていました。
テレビを見ていて、チラっと工場が映ったシーンに一登を殺した男が映っていたことから、その男の工場へ向かった千里。すでに辞めていましたが、元同僚から住所を教えられて狩りていたアパートへ向かいます。
アパートには、誰かが焼身自殺していたあとが残っていました。そこへ、武装した2人組がやってきて千里は襲われます。2人組も千里が追う男の行方を追っていました。捨て身で灯油をまいて撃退。焼身自殺は「火」の男ではなく、「火」の男を襲いに来た誰かが殺された跡だと確信します。
男の部屋から持ち帰ったパスケースの中には、母親の写真が入っていました。1日経って、パスケースの中の写真がなくなっていることに気づく千里。理由はわかりませんが、祖父が隠したのではないかと疑います。
学校では、板倉が「お礼がしたい」ということで話しかけてきます。渡された封筒に入っていたのは、千里と3人組の仲間が一緒にいる写真。急いで3人組の居場所に向かうと、ボコボコにされて仲間の一人瀬島がさらわれていました。板倉の電話を受けて、その場から離れようとしたところで襲われて気を失います。
本筋は「火」の男の行方を追うことなんでしょうけど、板倉の件とどんどん混線していく展開になるんでしょう。一登が亡くなってしまったのは確定っぽいので、双子で見たものや感覚を共有する能力の出番はもうなさそうですね。
タイトルの夢で見たあの子ってのは誰になるんでしょう。
- 作者: 三部けい
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2巻のあらすじと感想
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