魔法少女・オブ・ジ・エンド / 佐藤健太郎(11)、姫路が過去に戻るまでが明らかになりシーズン2終了、12巻から最終章

まじかるー。このセリフ出てこなくなりましたね。

8巻までで黒幕だった姫路の手により、魔法少女の子がさらわれ、全員がやられた上に貴衣とつくねの体まで回収されてしまいました。9巻からはSeason 2がスタート。舞台となっているのは貴衣たちが亜種魔法少女に襲われた時よりも未来の2030年。

母を蘇らせるために魔法少女の血を研究していた忍は、実験の結果暴走し、姫路をあっさりと倒します。忍と姫路が戦っていた現場に残されていたバッジから、ヴァリレーベ社員の中に姫路を作った人物がいることがわかっていましたが、最後に正体が明らかになります。11巻の表紙にもなっている真壁敬人。

11巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

真壁に捕らわれた安倍乃マリアの前で目覚める2代目姫路。目覚めて早速真壁の実験体として、麻酔無しで腹を切り開かれます。真壁が出ていった隙に、残ったわずかな魔法の力で拘束を解いて鞘野楓にヴァリレーベの地下に捕らわれていることを連絡。

楓はヴァリレーベにビルに近づきますが真壁に捕らわれます。真壁は手術で何らかの臓器をマリアから姫路へと移したような描写。目覚めた姫路は耳が聞こえず、言葉が話せなくなり、対象の時間を操作するマリアの魔力を手にします。

忍・みかの・魔女の3人がヴァリレーベに着いたときには、すべてが終わった後。真壁が作動させたヴァリレーベの防衛システムで忍の父親が気を失う描写がありましたが、その後で救出されてから誰かに殺されていたのが気になる伏線。ついでに言うと魔法少女じゃないはずの忍の母親の額には、謎の刻印がありました。

真壁は姫路を連れて、福本つくねに接触します。貴衣を人質に取り、終焉黙示録(オブ・ジ・エンド・カタストロフ)の切れ端を要求。終焉黙示録には、13人の魔法少女を集めて時の祭壇で儀式を行うと何かが起こるということが書かれていました。つくねが持っていた切れ端に書かれていたのが、これまでに言われていた悪魔の力を手にして世界を創造できる、という内容でした。

終焉黙示録の内容をすべて知った姫路が、ここで真壁を裏切ります。真壁の体を引き裂いて殺し、ラボにあったすべてを奪います。

安倍乃マリアをパペットマスターへと改造
時間を操る魔力でタイムマシンを製造
過去に送り込むための大量の亜種魔法少女を生成
過去に戻って、つくねにあすかの人格を植え付け

と本編序盤の暗躍に移るまでが描かれます。亜種魔法少女はやはり、吊り橋効果で貴衣とつくねを結び付けて子供を産ませるのが目的でした。

姫路が過去へ渡った後で、捕らわれていた楓が何らかの形で脱出して力を手にし、パペットマスターを襲って過去に時空を巻き戻る魔法少女とともに向かったんですね。

花飼みかのの本名が無六みかので、魔女の子である無六エリスの娘だという伏線？も出てきましたし、まだ謎はたくさん残っています。やっぱりタイムマシンが出てくると加速度的に複雑になっていきますね。楓が殿ヶ谷に協力を依頼してタイムマシンを作るに至ってましたけど、これも未来へ戻るための姫路の策略の中だったんでしょうか？　本編の描写からはどうもはっきりとしません。

11巻で、姫路が過去に来るまでが明らかになるSecond Seasonが終幕。最後のシーンは、姫路が未来へ戻った後に、どこからともなく大きくなった貴衣が現れるシーンが描かれていました。次巻から最終章が開幕します。最初からここまで作りこんだ設定を考えていたんだとしたら、佐藤先生すごいですね。