4巻のあらすじと感想
広がり続けるフクノカミの福を呼び寄せる力。祖母の経営がますます規模を拡大し、島外にいる琉花の母親もフクノカミの存在を否定できません。刑事の酒巻はフクノカミが何をしているのか分かったうえで、利用するために協力を申し出ます。さらにフクの流れが見える草田という男も島にやってきます。
5巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
広告
電波塔の上に立って何かを発信するフクノカミ。神社に入るとフクノカミの効力は弱まるはずでしたが、琉花が神社に入ってもその効果が衰えなくなります。
琉花の母は、フクノカミの存在が分かった上で止めずに放っておけばいいと琉花を突き放します。父の話によると、祖母は昔から野心的で社長になるという目標があり、家族のためにその野心を手放していました。祖母の過去も明らかになり、半ば自分が人ならざる何かに身をゆだねていることを分かった上で、自分がやりたかったことを取り戻そうとしていました。
ツキに見放された草田は少しでもフクノカミの恩恵にあやかろうとしますが、祖母は草田の性質を見抜いたうえで、草田に金を渡して自分が蹴落としたい会社の株を買うことを持ち掛けます。
知識も経験も足りない自分では周りを説得できないとあきらめた琉花の意思を感じ取ったフクノカミは、かつて自分が海の底に沈むまでを回想します。琉花と同じくらいの年の少女が、福神様と呼ぶフクノカミによって親兄弟を失って、石を背負ってフクノカミとともに海に身を投げていました。
祖母の事業は拡大を進めていきますが、人間の欲望がぶつかり合って軋轢が少しずつ生まれてきます。フクノカミは三体に分裂。祖母に、過去の経験をもとに今の時代を生き抜くために多様性を獲得するのだと話します。
フクノカミには善悪がなく、ただひたすらに運を呼び寄せる存在として描かれていましたが、自身も最終的に必ず滅びに向かうという自覚があったという設定。利用する人間もいつかパンクすることを分かったうえで、いかにソフトランディングしていくのかというホラーと経営モノのミックスみたいな展開ですね。
- 作者: 堀尾省太
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/12/21
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 堀尾省太
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/12/21
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
6巻のあらすじと感想
広告