「キャタピラー」は「アラクニド」スピンオフ作品。アラクニドに登場した芋蟲が主人公。原作はアラクニドと同じ村田真哉先生。作画は匣咲いすか先生が担当していたんですが、3巻まで進んだ所で27歳にして急逝されてしまいました。連載は途絶えてしまったんですけど、2014年に入って作画担当を速水時貞先生が引き継いで連載再開し、4巻が出ることになりました。嬉しいですね。
アラクニドを読んでおくと、思わずニヤリとしてしまうシーンがたくさんあります。舞台はアラクニドの戦いの1年前。9巻10巻で圧倒的な強さを見せたパラポネラの父親、アリスに殺しを教えた蜘蛛、脊髄の手術前と思しき蠍などが登場します。
これまでのあらすじ
芋蟲の元の名前は稲生美樹。姉の美香とともに孤児院で暮らしていました。学校で向かうところ敵なしの美樹が唯一頭が上がらないのが姉。そんな姉は、孤児院の園長代理代理からありとあらゆる虐待を受けていました。美樹が芋蟲となったのは、姉が辱めを受けている現場を目撃したとき。気がつくと目の前にスズメバチ。姉を含む関係者全員が死んだこと、関係者を殺したのは美樹であることが語られます。そして蟲として美樹をスカウトするスズメバチ。
そして現在(アラクニドの1年前)。殺し屋として生きる芋蟲に、次々と同じ蟲が刺客として送り込まれてきます。パラポネラもそんな一人。蟲たちの依頼者は鳳蝶(アゲハ)と名乗る人物。
その人物の誘いに乗り、国内最大級クルーズ船に乗り込んだ芋蟲。鳳蝶は姉の死に関連する人物のようです。差し向けられる刺客の蟲たちは、姉の写真の切れ端を所持していました。
4巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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リオック VS ナナフシは、ナナフシが機関銃を打ち込みますがリオックにはノーダメージでした。しかし、リオックもナナフシを視認できないので全く攻撃できません。ハナカマキリとゾウムシの戦いは、ゾウムシの圧倒的防御力の前にハナカマキリが瀕死となります。
2つの戦いは、リオックが突如集合時間を思い出して、ハナカマキリの部屋に走りだしたことで以外な決着を迎えます。ゾウムシに対して、ラッシュを繰り出して壁をぶち抜いて海に落とすリオック。擬態能力で、戦意喪失したふりをしてナナフシを欺き、攻撃を加えるハナカマキリ。こちらも相性はいいようです。気配を消して見えなくなりますが、2本の鎌による範囲攻撃でナナフシは撃沈。
芋蟲には、お爺さんの風貌をした浮塵子(ウンカ)が襲いかかっています。杖をついた棒立ちの状態から謎の高速移動を繰り出すウンカ。棒立ちで緩そうな膝は、機械化されていました。地雷で両足を失った後、さらなる強さを求めて機械を足にしたんですね。しかし、その高速の跳躍攻撃も芋蟲には通じません。強靭なバネで、バックジャンプを繰り出して敵の攻撃を無力化。さらに、足で地面にスパイクして、倒れた姿勢から瞬時に起き上がり肘打ちでウンカを撃破します。
最後は黒幕のアゲハが出てきました。やはり、というかその人物以外居ないという感じでしたけど、姉に虐待を繰り返していた園長代理でした。過去の回想シーンで、姉が倒れているところで芋蟲の記憶が途切れていたのが気になります。あのとき、実際に何があったのか。
それにしても、連載再開して嬉しい。新しい作画の速水時貞先生は、村田先生と同じJ大学の漫画研究会OBというつながりだったんですね。
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